


テアトル・エコー第138回公演
ラサール石井さんの書き下ろし新作&演出、
‘ラサール石井原点回帰の物語’
とサブタイトルのついた、
「お手を拝借!」
見てきました!!
休憩つきの三時間余りの大作なのに、長さを一切感じない。
というより、瞬間瞬間がおもしろくて切なくて、舞台に浸りながらも、
「この芝居が終わってほしくない。」
と、ずーっと思ってた。
喜劇専門の劇団・エコーの芝居は中学生の頃から好きだった。
若き作家、井上ひさし先生の「日本人のへそ」や「11匹のネコ」もエコーへの書き下ろしだったと、
当時演劇誌「悲劇喜劇」や「新劇」などで調べて知り、見たかったなー、とため息をついていたものだった。
カモッティの「ボーイング・ボーイング」やニール・サイモンなんかの、
洒落てて大笑い出来て、しかもしみじみしちゃえる海外作家によるコメディの数々もエコーで知り、
おかげで随分と人生を豊かにしてもらえた。
そんな私だが、今日久々にテアトル・エコー劇場の客席に座ったのは、ラサール石井さんのお誘いのおかげだ。
ある劇場が取り壊される直前、かつての劇団員達が戻って来て、そこはまるで久しぶりの同窓会のような様相に。
再会した彼らと仲間の現在が口々に語られながら、やて現在と未来がシンクロして行く。
舞台はいつしか25年前の劇場(の舞台)へと。
この作品はもちろん、ラサールさんの
芝居と劇場と役者へのオマージュであり、
一度も本公演の舞台に立たぬまま退団した、かつての研究生から劇団へのラブレターでもあるのだろう。
しかし、そのセンチメンタルさの中に、一切独りよがりな成分が含まれていないのは、
流石のこの方の一流演劇人ぶりなのだ。
芝居を愛する人達には、‘劇場の神様’がついていてくれる、というファンタジーにホッコリさせて貰ってたら、
終幕には我々観客が、この生きる事が決して器用ではないが、愛すべき芝居好きの劇団員達を見守っている‘劇場の神様’の役に仕立て上げられていた!
技術だけでは書く事の出来ぬ、その構造の上手さにもすっかりやられた!
脱帽。
笑わせて頂きました。
そして、幸せな気分で泣きました。
凄いぞ、ラサール石井という作家は!
25日まで、恵比寿・エコー劇場で上演してます。
これを読んだウチの‘愛すべき芝居好き’と‘愛すべきお笑い好き’の皆さんは、是非とも恵比寿へ向かうべし!
見た後、語り合おうね。
あっ、ウチ以外の‘愛すべき〜’方々も、もちろん!
|
渡辺 ミキ(ワタナベミキ)
ワタナベエンターテインメント代表取締役社長
東京都出身。吉田栄作を初めとするアーティストの発掘・プロデュースを経て、2000年のワタナベエンターテインメントの設立と共に代表取締役に就任。アーティストプロデュースのみならず、舞台、映画などのコンテンツ・プロデュースも手掛ける。 |
